2008年06月

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人様のコト言える立場ではない。が…
波乗り仲間も年をとったせいか、モノ忘れ激しい。
別れても車内になにかしら必ず残る。ワックス、ブーツ、お着替えタオル…。
鍵を忘れて家に入れなかったというツワモノまで。
「仕事は大丈夫か?」
心配するが余計なお世話なのだろう。皆責任ある仕事をこなしている。

古い友人というのはいつまでも目線が同じで不思議だ。
世間に渦巻く勝ち負けとやらも色褪せ何でも言える。
楽しい。

捨てたものでもないのは、
今でも稀に、長年の友人のようになれそうな人との出会いがあること。
今回共に展示会するお二人もそうです。

うち一人は今まさに表参道のCafeにて展示中。
人も絵もボクを癒してくれる南伊豆の正真正銘の画家さんです。
皆さん是非是非。

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昼の顔は営業です。
仕事に追われ時間に追われ、最近では夜の制作活動(絵ですヨ)はおろかBlogなどのOUTPUTすら面倒に。
おのずとPCに向かう時間も減り、人のBlogなど情報INPUTも減る。
ネットで人と繋がっていたい、そんな人もいると言うのにひたすら理解に苦しみます。
世捨て人に憧れても日々は確実に流れ、また展示の機会がやってきました。
今回は友人二人、海関係の爽やかなアーティストとのコラボ展示。
よろしければ是非。

「3人のマリンアート」
日時:6/26~7/1(17:00まで)
場所:京王線・聖跡桜ヶ丘駅前・京王ショッピングセンター
AB館連絡ブリッジギャラリー5F

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新作全貌です。
描きながら浮かんだ妄想を、慣れないお話仕立てにしたのが前回まで5回分のブログでした。お粗末サマでした。
話変わって。
6/26~7/1、多摩市の聖跡桜ヶ丘駅に隣接した「京王ショッピングセンター」通路で再び展示の機会を貰いました。
(参考HPはhttp://www.keio-sc.com/rentalspace/index.html
また近くなったら案内させてもらいます。
準備やら何やらでしばらく筆不精するやもしれませんが。
新作できたらまた必ず。

p.s.前の川でホタルが舞い始めました。Yeh!

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信じられない光景だった…
はじめてとは思えない大胆さで垂直の壁を滑り降りる。
ボトムでしっかりレイルを効かすと巻き上げる波に逆らうことなく斜面をそのまま抜けてくる。
パドルを入れスピードを調整し時折チューブにすら入る。
プルアウトとテイクオフを繰り返し、原人は、いや、そのサーファーは少しずつ岸に近づいている。
意外に知能高い爬虫類もただ心酔したように見とれている。このぶんなら襲われはすまい。

見守る先輩達の顔はなぜか少し火照って見えた。きっとモニターの照り返しだ。
皆がただ黙って見ていた。どれくらいそうしてたのか、やがて誰ともなく口を開く、

「さてと…じゃ!海に向かう準備にかかろうかねェ」
「そうだな、オレ達は一度ボード取りに戻るわ。門の前にクルマつけて待ってるからな!」
「早く引き継いで出て来いよ!」

私:「…え、ええ。判りました。外で待ってて下さい」

先輩達が出て行った実験室は静かだった。
モニターにはただ波に乗る原人の姿。私は急いでそれを人数分プリントアウトした。
自分達のファーストネームのイニシャルもじったサインをUFOの航跡で付け足す。

先輩達に渡してしばらくは持っていてもらおう。苦しい時に眺めるお守りとして。

会社や社会での出会いには味気ないものが多い。味気ない相手ばかりに思える。
ただ、相手のホントの価値は職場の外で初めて判ったりもする。先輩達のように。
そんな出会いがある会社や社会。
そう考えると職に勤しむ日々もまんざら捨てたものではない。

引継日誌には「異常なし」とだけ記した。
ポケットに写真を突っ込み、手短に引継ぎを終えると研究所の玄関を出た。
梅雨空け。初夏の陽射が夜勤明けの目に眩しい。

言い忘れた。このプロジェクトで作った「地球」という星も、実は私の住むこの世界に極めて似せて構築されている。
海もあり、そこには波もある。場所によっては四季もある。
地球の人々にとって我々の世界が「神の国」であるように、もしかすると我々だって何か目に見えぬ「大いなる意志」によって生かされ実験されてるのかもしれない。
時々そう感じる。

でも今はどうでもいい。
自分を他と比べてもしょうがない。
自分は自分の在る中で頑張る。それだけだ。そして疲れたら海へ行く。

今度、あの星の原人達がもう少し進化したら伝えよう。
「すがるヒマがあったら海に行くべし」

あれこれ言うよりそれで十分。そんな気がした。

先輩達がサーフボードを満載したクルマから手を振る。

だからボクは眩しい陽射の中に思いっきり駆け出していった。

ボクは神サマ。これから海へ行く。

<おわり>




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